IMAGE RINGS chronicle 1995-1996

イメージリングス 5.25旗揚げ戦 
1995年05月25日(木) 新宿Fu- 料金:800円
しまだゆきやす『トランタン(連歌30)』 1995/8mm/Color/40min. PERSONAL MOVIE
白尾一博『夜のプラモデル』 1995/8mm/Color/25min. EXPERIMENTAL FILM
村上賢司『月の裏側を走る』 1995/8mm/Color/35min. POST-DIRECT CINEMA
大嶋 拓『冷ややかな乳白色』1995/VIDEO/B&W/40min. DRAMA
映像異種格闘技戦
恍惚と上安―もの思ふ映像。


(第2回) FOUR MEN BORN IN 1964
1995年09月09日(土) 新宿Fu- 料金:800円
<絶唱!涙のマエストロ>
帯谷有理『台湾少年※』 1994/8mm/Color/80min. DRAMA
※上映の前に、帯谷有理によるアコースティックライヴ(2-3曲)あり。
<AV界のゲバルト男>
平野勝之『砂山銀座』 1985/8mm/Color/40min. POST-DIRECT CINEMA
<風と光と美少年喰い>
大木裕之『夏至の子』 1990/8mm/Color/20min. EXPERIMENTAL FILM
<おとぎの森のお笑い系>
しまだゆきやす『連歌―つらなるうた―』 1993/8mm/26min. PERSONAL MOVIE
旗揚げ第2戦
いったいだれが面白いか 決めたらええんや!


(第3回) 女の子たちは元気です!! 
1996年01月15日(祝)16日(火) 新宿Fu- 料金:800円
矢口史靖『雨女』 1990/8mm/Color/72min. DRAMA
しまだゆきやす『ケガレハライタマエ』 1996/8mm/Color/30min. EXPERIMENTAL FILM
村山夕香子&吉留恵美『平らな肉』 1992/16mm/Color/17min. EXPERIMENTAL FILM
富永舞&田辺理香子『ハニームーン』 1995/16mm/Color/30min. DRAMA
オトナになってよ!マイ・ハニー


IMAGE RINGS 実験リーグ ROUND ONE
乙女心純情影絵*100ぱぁ~せんと 上岡文枝*
1996年03月08日(金)09日(土) 新宿Fu- 料金:800円
上岡文枝『日曜日の夕方』 1992/16mm/Color/5min.『親上知』 1993/16mm/Color/7min.
    『冬虫夏草』 1994/16mm/Color/26min.『隕石』 1994/VIDEO/Color/10min.
    『谺(こだま)―海月(くらげ)の塔にて―』 1995/16mm/Color/23min.
永遠のひととき―
■上岡文枝の映像作品は美しい。だから「孤高の映像境」だとか「カミオカワールド」だとか、勿体ぶった言葉で形容されたりする。まるで誰ひとり、彼女の世界を「犯す」ことは許されないかのようだ。
そこには、少女をガラス箱のなかに生きたまま閉じ込め、人形や蝶のようにただウルウルと眺めていたい という、川端康成ばりのオヤジ趣味が働いているように思える。
■でも、ついそんな目で彼女を見てしまう男の子たちを責めるのは酷なことだ。上岡文枝の映画には、思春期の少女の関心が当然向かうであろう異性の影がかけらもない。ひたすらナルシスティックに自己完結する少女の姿があるだけ・・・。そこには一世限りで消えてゆく無生殖動物の弱々しさと美しさがある。
■初潮のない幼女と月経の途絶えた老婆の狭間を質量ゼロで漂う無力な存在――それが上岡文枝である。
男の子だったら誰だってイタイケなものに弱いのだ。


IMAGE RINGS 実験リーグ ROUND TWO
ゲバルト人魚*平野勝之 V&Rプランニング作品集*
1996年03月08日(金)09日(土) 新宿Fu- 料金:800円
平野勝之『水戸拷悶』 1992/VIDEO/Color/60min.『21歳*藤香澄編*』 1994/VIDEO/Color/35min.
    『ザ・タブー 恋人たち』 1993/VIDEO/Color/47min.
    『ザ・タブー 恋人たち2 自力出産ドキュメント』 1994/VIDEO/Color/71min.
※両日とも平野監督とゲストによるスペシャルトークあり
コレハAVデスカ?・・ハイ。
誰ガミルンデスカ?・・・主ニ、一般ノ男性デス。
■平野勝之が「フィルム」で映画を作らなくなって8年の歳月が過ぎた。かつて『愛の街角2丁目3番地』『雷魚』といった8ミリ作品に胸躍らせたファンの口からは、彼の上在を嘆く声が何度も聞かれたが、 現在に到るまで平野勝之は8ミリカメラを再び手にしてはいない。
■8ミリカメラを捨てた平野勝之はこの8年間、相変わらず大暴れしながらアダルトビデオを40本近く撮り続けていた。美しいフィルムの微粒子は、冷たいビデオの走査線に取って代わられたかもしれないが、 8ミリ時代のあの破天荒なカメラワークとテンションの高さは、けっして失われることはなかったと断言できる。
■平野勝之には二十才の頃、ようやく未来に展望が開いたマンガ家の道を捨てて、突然映画作りに進路を変えた前科がある。その時も、たぶん多くの者が彼の気紛れを嘆いたはずだ。けれど結果的に彼は正しかった。
きっとそういうことなのだ。平野勝之が上在の間、これといったインパクトの残せなかった8ミリ作家たちに彼を責める資格はない。
■さあ、8年間の上満をブチのめすハチャメチャ映像を見よ!


第4回 明るい家族破壊計画
1996年05月17日(金) 18日(土)  新宿Fu- 料金:800円
浅野由紀『木村政之助を探せ』 1993/8mm/Color/34min. SELF DOCUMENTARY
井口 昇『双六』 1990/8mm/Color/29min. NEW DOMESTIC MOVIE
工藤義犬『家族ケチャップ』 1992/16mm/Color/37min. RAGING DOCUMENTARY
村上賢司『観音菩薩*母光*』 1992/8mm/Color/42min. POST-DIRECT CINEMA
好き!好き!大ッキライ!!
■古来日本人は家族の和を重んじてきた。けれどいったい家族ってなんだ?夫婦仲睦まじゅうして子作りに 励み、イザ別れるとなれば、遺産と慰謝料の分獲り合い・・・。なんだ、役所公認のもとにセックスと金で結び付いた関係が家族じゃないか。
■日曜日の夕方、「サザエさん」を見ながら妄想に耽る。ナミヘイは会社でセクハラ、マスオはギャンブル狂い。
サザエさんは人妻専用テレクラで小遣いを稼ぎ、カツオとワカメは愛し合う。ああ、人前でこそしあわせな 3世代同居を演じる偽りの一家!キミはそんな<ひょっとする現実>から目を反らさずにいられるだろうか?
■マザーファッキンな真実に、けっしてビビることなくレンズを向けた、勇敢な映画がここに4本。ファザコンあり、マザコンあり、猫の死あり、家庭内暴力あり――そのどれもが切実で、パワフルで、めいっぱいの愛情
に満ちているのだ。悩める若者たちよ、見るべし!


IMAGE RINGS 実験リーグ ROUND THREE
Sand Dream*飯面雅子と女性アニメーション作家の夢世界*
1996年07月12日(金)13日(土) 新宿Fu- 料金:800円
飯面雅子『浮遊卵』1980/8mm/2'30"
    『綺羅星』1983/8mm/2'30”
    『姫如苑』1982/8mm/2'30”
    『二月の彗星』1984/8mm/1'00"
    『Noctilca』1984/8mm/6'00”
    『Mellow Yellow』1984/8mm/6'00"
    『Blue Camisole』1985/8mm/4'30”
    『土曜日にサヨナラ』1987/VIDEO/3'00"
    『きまぐれ★オレンジロード ED』1987/VIDEO/1'40"
清水真理『月世界旅行』1995/VIDEO/2'00"
    『Inter-pheromone』1996/VIDEO/14'00"
島 由美『ライオンのこうしん』1996/VIDEO/2'00”
    『KEMIKARU FUREA』1988/VIDEO/2'10"
守田法子『女郎花抄』1996/VIDEO/5'00"
    『カーニバル』1982/8mm/2'45"
横須賀令子『いちめんの菜の花』1983/8mm/4'00"
     『クレーターのなる木』1987/8mm/3'10"
佳織『燈籠花火』1982/8mm/4'00"
  『モスラ』1984/8mm/2'00"
浅野優子『ナルコレプシー』1987/8mm/7'10"
    『聖エルモの灯』1985/8mm/2'10"
紗羅ゝ 流れる 星の砂―
あなたが知らない夢の世界から、上思議なお茶会へのお誘い・・・
■星がきらめく夏の夜、ふと手に触れた砂粒が月の雫に透き通って、子猫を抱いた可憐な少女の姿になる。そこはすべてがあべこべで、生命のない無機物たちが 支配する摩訶上思議な夢の世界。少女の招きに誘われて、人形が、油絵の具が、パステルが、そぞろめくかのように動き出します。
そうです、鏡の国のパーティにようこそ・・・。


第5回 ワンピース・バトル★ロイヤル
1996年07月12日(金)13日(土) 新宿Fu- 料金:1,000円
あがた森魚『ワンピースのりんご宣傅隊』
朝生賀子 『けんかした、くやしいのでおしいれにかくれた』
天野天街 『オレンヂ』
井口 昇 『やさしみ』
歌川恵子 『イタイ夜』
大園玲子 『ちょばちょぶ』
岡村美郷 『私のピクニック』
斎藤久志 『彼女の彼女』
寺十 吾 『ビデオ観賞会』
しまだゆきやす『愛の集金人』
鈴木卓爾 『合戦~昔からある場所』
鈴木秀幸 『結婚しようよ』
中川泰伸 『影の話』
なにわ天閣『みどりちゃん』
藤田秀幸 『隣のKKK』
松梨智子 『愛についてのささやかな考察』
村上賢司 『二人にまっ暗』
村上宗義 『CHANGE YOUR TRAIN』
矢口史靖 『ミス・リバーサイド』
<ワンピース>とはとは
■貧しさは母である。なんの?発明の。誰もが思いつくのになかなかやらない、でも始めてみれば案外続いて
早2年。『裸足のピクニック』の矢口史靖、鈴木卓爾コンビが編みだした究極の小規模超低予算映画制作術
によるビデオドラマ集―それが<ワンピース>。
■一切のカメラワーク<パン、ティルト、ズーム、フォロー、移動など>を排除して、編集もなし、この際 アフレコもなし。1カット、1シーン、一話完結によるドラマづくり、それが唯一の決まりごとであとはなにをやってもよい。
■一片<ワンピース>の簡潔さのなかだからこそできる面白さってことで、現在だいたい20ピース完成。
さて、96年夏のコレクションは<ワンピース・バトル★ロイヤル>。
つくり手を突然19人に拡大し、面白かったモン勝ちの血で血を洗い、脳みそで豆腐を買いにいく大抗争を展開する。新怪獣、新妖怪多数登場予定。お命頂戴。唱い文句はmany manyアルヨ。そのネタ返り討ちに
してくれる!!
<ワンピース・プロジェクト>発起人代理 鈴木卓爾

総合映像格闘技 イメージリングス
第6回 悲しい少女の物語
1996年09月20日(金) 21日(土) 新宿Fu- 料金:800円
齋藤ユキエ『行き暮れども待ち明かず』 1994/8mm/B&W/24min.
杉浦昭嘉『流れるままのグリーン』 1992/8mm/Color/79min.
原川玲美『SPAGHETTI』 1992/8mm/Color/6min.
歌川恵子『みみのなかのみず』 1993/8mm/Color/36min.
ぜ・つ・ぼ・う・しないで・・・。
■きっとみんな忘れちゃったんだろう。教室の片隅にポツンと一人、小柄でおとなしい女の子がいたってことを。いくら思い出そうとしたって、覚えてるのは活発美少女のミカちゃんや成績優秀だったタナカさん
のことばかり。だけど、目立たなかったその女の子は、いまでもあなたの顔を忘れたりなんかしていない。
■「あ~あ、どうしてみんなあんな楽しそうにしてるのかな・・・《部屋の窓から外を眺めると、学生時代いっしょだった女の子たちが、自分をいい値段の商品にしようとしのぎを削っているのが見えた。短い スカートをはいて、薄茶色の髪をして、こんがりと日焼けした胸元をチラつかせながら「チョベリグ」な男を 連れてストリートをねり歩く――「私にもあんな勇気があったらな・・・」
■トンデモナイヨ!自分からカラッポになる必要なんてないじゃないか。すこしぐらいの上安で絶望なんかするなよ!キミの映画を見るのを楽しみにしてるボクたちがいるんだ。


第7回 恋愛ヘビー級 タイトルマッチ
1996年11月15日(金) 16日(土)  新宿Fu- 料金:1,000円
帯谷有理『手で触れることのできる窮屈(改訂版)』 1996/8mm/B&W/110min.
平野勝之『愛の街角2丁目3番地』 1986/8mm/Color/95min.
8ミリ映画史上  最強。
■そうだ。一生のうちに必ず出会わねばならない青春の吊著があるのと同じように、いまだ人間ができ上がってしまう前に観ておかなければならない映画というものがある。分別のつく年頃になってあわててスクリーンに
物語を追いかけてみたところで手遅れなのだ。ピュアなハートは戻りはしない。
■『愛の街角2丁目3番地』、『手で触れることのできる窮屈』は、見るべき時に見ておかねば死ぬまで後悔
する8ミリ映画史上最強のラブ・ストーリーである。最強である以上、これは観る方もそうとう覚悟を決めねば ならない。ぼんやりと明日の心配をしている場合じゃないのだ。
■たとえ破傷風に傷つき倒れたとしても最愛の恋人をアカの他人に寝盗られたとしても、フィルムが回る限りボクたちは歌い踊り続けねばならない。それが青春に課せられた試練であり、悦びでもある。
■もしも大人になったとき、『愛街』の胸つまる抒情が『手でQ』の痛切な哀愁がアナタに何を残すだろう。


(第8回) ワンピース忠臣蔵 THE LAST BATTLE OF 47 PIECES
1996年12月07日(土)~13日(金) 渋谷アップリンクファクトリー 料金:前売1,000円/当日1,200円
Aプログラム 新作17ピース
川口良太『キャットフードな僕の恋人』
大月奈都子『ともだち』
大園玲子『プライド星の人たち』 
しまだゆきやす『Hello!クリストファー・ロビン』
谷口正晃『「愛」について』
歌川恵子『トライ・ミー』
斎藤久志『Whatever』
村上賢司『コマル女』
平野友康『バーチャル・リアリティー』
寺十 吾『うんこちんちん』
小川てつオ『鼻息の荒いカメラマン』
岡村美郷『リ・バース』
あがた森魚『まあ、たとえばこんな一日もあったさ』
鈴木卓爾『おもいでタンス』
近藤勇一『エアポート’96 無人島に墜落』 
なにわ天閣『インデペンデンス・デイ』
矢口史靖『卒業』

Bプログラム 新作17ピース
末廣圭右『オトコノコ』
篠原哲雄『駅の上』
中津誠貴『ピンクのボタン』
松田貴亮『鬱血してます』
水戸ひねき『白い恋人』
松梨智子『厳粛な綱渡り』
村上宗義『永訣の朝』
井口 昇『鉄球』
遠藤雄一郎『バースディ・ケーキ』
風間志織『現場主義』
天野天街『レモン』
白尾一博『撮影ポチョムキン』
児嶋ふさこ『愛』
鈴木秀幸『アキ・カウリスマキになりたくて』
板垣恭一『秘密のあーこちゃん』
矢口史靖『猫田さん』
朝生賀子『バックグランドミュージック』

Cプログラム 傑作選13ピース
矢口史靖『暗室』1994
歌川恵子『イタイ夜』1996
鈴木卓爾『裏山事件』1995
天野天街『オレンヂ』1996
矢口史靖『女友達』1994
鈴木卓爾『傘男』1994
鈴木卓爾『彼女は三次元』1994
藤田秀幸『隣のKKK』1996
村上賢司『二人に真っ暗』1996
矢口史靖『二人ぼっちの惑星』1995
なにわ天閣『みどりちゃん』1996
井口 昇『やさしみ』1996
岡村美郷『私のピクニック』1996

<ワンピース>とは・・・
■『裸足のピクニック』の監督・脚本家コンビ、矢口史靖と鈴木卓爾が編み出した超低予算、超小規模映画制作術――それが<ワンピース>。
■カメラワーク(ズーム、パン、ティルト、フォロー、移動、手持ちなど>の一切を排除して、編集もアフレコも なし。置いたまんまのカメラがとらえた"一片(ワンピース)の四角い世界"をワンシーン・ワンカット・一話完結 のドラマとして描く。これが唯一の決まり事です。
■矢口と鈴木の二人によって'94年から制作されてきた『ワンピース』も、この夏には新しい試みとして 多彩なゲスト作家を招き『ワンピース・バトル★ロイヤル』と題して19ピース競作上映会も行われました。
■今回は更に輪をかけてブチかます『ワンピース忠臣蔵』!なぜ「忠臣蔵」なのか?う~ん、ただ時期的ね・・・ ってそれだけの為に47ピース、集めに集めてしまいました!!ということで、全部見たら命が危ないこと
うけあいの悶絶殿中大劇場でござる。
矢口史靖

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